第3回:ファイルサーバーのデータ管理について(2014.3.31改稿)
仕事をする中で、社内ネットワーク環境の仕組みは会社によって様々です。
その中でも暗黙の了解だったり、あやふやなルールで運用されやすいもののひとつが「データ管理」です。
近頃ではデータを社内で共有している企業も多く、データ管理の重要度は高まっています。
データの共有は便利である一方、管理方法を誤ると大きなトラブルにつながりかねません。
では、どのような管理をしていれば、トラブルなく運用していけるのでしょうか。
■社内データの管理方法
データを共有をするにあたり重要になるのが、管理の方法です。
社内データの共有にはファイルサーバーを使用します。
ファイルサーバーは簡単に使える反面、多人数がアクセスするためデータ管理は煩雑になりがちです。

データ管理が煩雑になる理由
1. ルールを決めずに運用を開始した
2. ルールの維持が困難
では、どのようにすればデータ管理を効率的に行えるかを考えてみましょう。
1. ルールを決めずに運用を開始した
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ファイルサーバーの管理には「ルールの作成・維持」が不可欠
ルールが決められていない場合、保存するデータは個々の判断に委ねられます。
せっかくのファイルサーバーだから……と社内にあるデータの大半を入れてしまうと、どのデータを本当に共有するべきなのか分からなくなりますし、容量もすぐに足りなくなってしまいます。
会社として保存・共有するべきデータを時間が経っても見つけられるように、ルールの作成は重要です。
まずは顧客別や用途別にフォルダーを作成し、共有したいデータのみを保存する環境を作りましょう。
共有するデータの選別については、作業担当者と話し合うのが解決への近道です。
さらに、作業担当者が1人の場合、お客様に納品した後のデータが必要かどうか、担当者にしか判断できません。
納品までは作業用フォルダーを利用、納品時には最終データのみを別のフォルダーに保存、納品完了後は作業用フォルダーに残ったデータを削除するなどデータを溜め込まない工夫をしましょう。
また、このようなルールを作ることで、納期を過ぎても作業フォルダーにデータが残っていると「仕事が滞っている」「削除し忘れている」と推測できますので、担当者への確認や指示をスムーズに行えます。
2. ルールの維持が困難
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ファイルサーバーの機能を使ってルールを守れる仕組みづくりを
ルールを決めても、データ管理は仕事に追われておろそかになりやすいものです。
また、ルールに関わらず誤って必要なデータを削除してしまうなど、様々なトラブルが発生してしまいます。
ファイルサーバーの様々な機能を有効活用し、トラブルを未然に防ぎましょう。
a)アクセスできる共有フォルダーを制限する
共有フォルダーごとに、担当者以外は上書きや削除ができないよう制限してみましょう。
作業担当者とデータ確認者が別の場合、作業担当者が「書き込み可能」、データ確認者は「読み取り専用」に設定すると、確認時の誤操作による削除といったミスを防げます。
b) ユーザーごとに書き込める容量を制限する
ファイルサーバーは、ユーザーごとに保存できる容量を設定できます。
※すべてのファイルサーバーで設定できるとは限りません
容量をユーザーの数で頭割りするだけではなく、業務によって必要な容量がバラバラの場合にも便利です。
例えば、動画データを扱う人には200GB、文書データを扱う人には1GBなど。
保存できるデータ容量に制限があれば、何を保存するべきかを意識しやすくなります。
c) バックアップの方法を見直す
ファイルサーバーはデータ共有だけではなく、大切なデータのバックアップにも最適です。
バックアップは、用途に合わせて最適な方法を選択しましょう。
ファイルサーバーを使用しながらルールを大幅に変更すると、元々のルールと矛盾して整合性が取れなくなる可能性が高まります。
運用開始時にしっかりとデータ保存のルールを作っておくと、後から調整しやすく、ファイルサーバーの管理者だけではなく使用者にも理解してもらいやすくなります。
もしファイルサーバーの導入から時間が経過している場合でも、継続しやすいルールから考えてみてはいかがでしょうか。
当社では、データ管理に最適なファイルサーバーを製造・販売しています。
お客様のご要望に応じて、用途に合わせた提案をいたします。
ぜひご相談ください。
(2011.2.28(2014.3.31改稿))