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Trusty RAID EX シリーズ 開発者の声

Trusty RAID EXシリーズ・開発者の声

ラックマウントとタワー、二つのモデル

ラックマウント型のストレージというのは、サーバーとの連動が基本となるので、温度や空調などの設置環境が限定されるうえ、24時間365日の運用が原則となります。そうした条件から、電源やファンの冗長化は基本仕様となり、他社との差別化は難しくなります。他社との差別化、限定されない環境で使用できるものを、という考えでタワーモデルを開発しました。

なぜ、「PCI Express」なのか

Trusty RAID EXのインターフェイスには、PCI Express(以下、PCIe)を採用しています。PCIeは、本来、パソコンの内部バス(パソコンのマザーボード)上で使用するものなのですが、PCIeカードを差す事で拡張できるようになりました。

インターフェイスに、現在主流となっているFibreChannel(ファイバーチャンネル)ではなくPCIeを採用したのは、高速性を求めたからに他なりません。
PCIeは1レーンで約250MB/s(理論値)の転送が可能です。Trusty RAID EX では、4レーンを使用していますので単純計算すると一秒間に約1,000MBのデータが転送できるという事になります。
これは、FibreChannelの約300MB/s(理論値)の約三倍の速さということに なります。

また、PCIeはFibreChannelのように線を長く引くことはできない(中継機を使用する事である程度は補える)ので、大規模オフィスなどには向かないのですが、 コスト面ではかなり安くなるので、中規模、小規模オフィスで速度を重視される場合には、向いていると思います。

こだわりの静音、低振動

タワーモデルに搭載のファンは静音性を重視した120角の可変速タイプのものを採用しています。口径が大きいということは、空気を運ぶ羽根のサイズも大きくなるので一度の回転による風量を稼ぐことができます。一度の風量を増やし、回転数を減らすことでファンによる音を軽減し、静音性を高める事ができました。

タワーモデルは、ラックに納めて使用する事が想定されるラックマウントモデルと違い、机の上などに置いて使用するものなので、ハードディスクドライブ(以下HDD)による振動がどうしても起こりやすくなります。
振動が大きければ、それだけHDDにかかる負担も大きくなり、アクセス速度の低下を起こしたり、寿命を短くする事につながります。

振動を軽減するために、設計の段階でHDDトレイのHDDを保持する構造など細かい調整を行ったり、筐体全体で共振が起こりにくく、振動を吸収するような設計をしています。

適正な温度設定がトラブルを防ぐ

Trusty RAID EXには4つのファンが付いています。
タワーモデルでは、電源、HDD(二箇所)、コントロールボードの各背面に設置しています。これは、各ブロックに分けて、それぞれの場所に応じた温度調整をすることで、適正な温度管理をするためです。 ラックマウントモデルも二つの電源にそれぞれ一つずつ、ドライブ部分に2つのファンがついています。こちらは冗長化の為でもあるのですが、やはり温度管理の為にも重要であると考えています。

温度管理を適切に行うことで、故障に結びつくエラーや同じ動作の繰り返しといったトラブルを少しでも回避する事を目的としています。

今後の展開

現在のTrusty RAID EXの欠点として「拡張性がない」という事が挙げられます。
FibreChannelなどを利用したサーバの場合、複数のサーバーをデイジーチェーンで接続する事で拡張が可能なのですが、Trusty RAID EXの場合は1枚のPCIeカードに1台のTrusty RAIDを接続するという方法でしか拡張できません。
この方法では、PCIeスロットの数しかTrusty RAID EX(2台用カードを 近日リリース予定)を接続する事ができないというわけです。

この欠点を解消する為に、現在「PCI-SAN」という拡張方法を準備しています。
ファイバーチャンネルを利用したネットワークの場合、ストレージとサーバーなどのコンピューターをハブやスイッチで接続する事で「FC-SAN(Strage Area Network)」を構築する方法があるのですが、これをPCIeで可能にしようというものです。
「PCI-SAN」が実現すると、Trusty RAID EX唯一の欠点ともいえる「拡張性の弱さ」を解消する事が可能になります。

サーバー用ストレージの導入をお考えのみなさまへ

大量のデータを処理する為の“処理速度”を求める方には、今までにない高速な環境を提供できますので、ぜひその速さを体感していただきたいと思います。また、今後のPCI-SANの提供により、使用環境や用途に応じた拡張も可能となるので、幅広い環境でのご利用が可能となります。

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